夢想庵、人命救助?

3月21日の早朝の事。 何時もなら4時半からの早朝ウォーキングのスタートなのだが、土曜日で会社が休みとの事で油断したか?午前4時には目が覚めたのだが、起きるには少し早いからウトウトしていたら、5時少し前!そそくさと起きだし仕度をして愛犬と共に3時間半の予定でお休み恒例のウォーキングのコースに出発した。

早朝の5時。辺りは未だ薄暗い。自宅から周辺に植えてある梅の香りを楽しみ白水阿弥陀堂を経由して阿弥陀橋を渡り左折、歩道を歩くと右側には集合住宅。ここ何年も歩きなれたコースである。前方からは、同じく愛犬と散歩するお母さんが私の方に向かって来た。

何気なく右側の集合住宅の側道を見ると、ワッー!ナナッ何と!人がうつ伏せに倒れて居るではないか!死んでいるのだろうか?動かない!おい!どうした?と声を掛けたらかすかに動いた。生きてる。うつ伏せ状態からお越したら顔面が血まみれ状態だ。着衣はスエットにサンダル履き。この近くの人だろうか?歳の頃は80歳位だろうか?

今朝のいわきは放射冷却現象で0度。桜の蕾も膨らんできてはいるが日中気温が上がるとの事だが早朝はかなりの寒さだ!同じく愛犬連れのオバサンはタダ呆然と立ち尽くすだけ。お爺さん何処から来た?と聞いても返事も出来ない。時間は午前5時半少し前。

老人が倒れていた集合住宅の直ぐ横に犬好きなお婆さんが住んでいるのだが、そのお婆さんが飼い主としてのマナーが悪く、飼い犬の糞も始末しないし、散歩中リードをつけないで放し飼い状態なので何度か注意した事がある。事もあろうに、お爺さんが倒れていたのが、そのお婆さんの住む家の直ぐ横の側道なのである〔泣〕

このままお爺さんを放置しても人の道に反するし、近くに良くウォーキングで一緒になる西戸のお母さんも住んでいるのだが、お爺さんは集合住宅で倒れていたのとサンダル履きだったのでこの近くの人だろうと、躊躇したが、愛犬放し飼いのお婆さんのドアを叩いた。

おはようございます。おはようございます。と3度くらい言っただろうか?お婆さんが怒った口調でこんな朝早く何!とドア越に応答した。

あの~お宅の家の横に、何処かのお爺さんが倒れているので、警察と救急車を呼んで貰えますか?近くの人ではないか?と思いますが?エエッ!と言って、さすがにお婆さんも飛び出してきた。こんな人はこの周辺の住宅には居ないな???とにかく救急車を呼んでくださいとお願いした。

私は散歩でここを通ったら、うつ伏せに倒れていたので起こしてあげました。顔の怪我は倒れていた所が坂道になっていたのでつまずいた?のかも知れません?すいませんが後は宜しくお願いします。と言ってウォーキングを続行した。

もう少し遅かったらこの寒さだから、どうなっていたか解らないな~?何て言いながら予定より少し短めに歩いて、ウォーキングは1時間と決めている女房と合流、看護士の経験がある彼女に経緯を話したら、倒れていた直ぐ近くのお婆さんがお爺さんを知らないなら、そのお爺さん、もしかしたら認知症かもしれないね?と言っていた。自分の意思とは裏腹に、徘徊をしてしまうなら、これまた家族も本人も大変だな~!

自分もウォーキングを趣味として足腰が丈夫で認知症にでもなったら、手がつけられないな~?と考えさせられる一場面だった。

お爺さんを頼んで5分後位には、救急車のサイレンが聞こえてきたのでお爺さんは無事病院に着き快方に向かうだろう。早朝のウォーキングで車に撥ね飛ばされそうに成ったり、犬に追いかけられたりしたが、人を助けたのは初めての経験だった。
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