かやぶきの陶房 新谷窯

いわき市の北部に位置する大久町、リンクしている石川屋からほど近い所に新谷窯はある。
お恥ずかしい話だが、石川屋は私も年に一度位は泊まるし、友人知人も多く紹介してきたし、何度も足を運んだのだが、新谷さんの陶房を訪ねたのが今回、はじめてだった。
アンモナイトが地中の中に埋没している状態のまま見学出来る、アンモナイトセンターから2.3百メーターも登った所に、新谷窯の小さな看板があり注意して走らないと見落としてしまう。そう!この道を何度も通っているのに、見落としてきたのである。

この地域の庄屋が住んだと言われる、かやぶきの民家に住み、陶房を開き30年に成るという。 ドキドキしながら挨拶をしての会話だった。かやぶき探訪の夢想庵、長い散策の中での油断だろうか?「灯台元暗し」だった。数年前のいわき市の施設での展示会で新谷さんのお父さんにお会いした。息子さんが大久で陶芸の窯を開いているので機会があれば尋ねて欲しいと仰っていたが、ここに到達するまでは4年位経ってしまった。 ご主人と奥様に話が聞けた。お父様との出逢い、伝承郷での話をしたが、私に息子さんの事を話してくれたお父さんは残念ながら亡くなられていた。 お客さんとの、出逢いを大切に、相対でお客さんの顔を見て器を買ってもらってきた。これからも、委託販売はしないし、ギャラリーでの販売と陶房でに販売でやっていくと話してくれた。かやぶきの民家に住み、奥様と作陶の日々を送る。お話していて、落ち着くし、心の豊かさを感じるご夫婦だった。何とも羨ましい限りだ。

週末に女房と尋ねてみた。ご主人は不在だったが、奥さんにお茶をご馳走になり、楽しいお話をさせて貰い、急須を一つ買い求め帰路に着いた。陶器も100円ショップでいくらでも買える時代だが、作家の想いが伝わる手作り品は、確かに割高感はあるが、作品に温もりも感じる。是非訪問してみて下さい。タイムスリップした様にかやぶき屋根に囲炉裏、自在鍵と囲炉裏の煙と香りが出迎えてくれるはずです。

かやぶきの陶房・新谷窯
住所:いわき市大久町大字芦沢117
電話:0246 82 3806

新谷窯の外からの様子と内部の囲炉裏、工房

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