夢想庵、刻字を習う

友人の欅工房に出入りする、彫刻、刻字の達人、千葉周平(雅号、岳秀)さんが居る。作品展では何度か刻字を拝見しているが、実際にお会いしたことは無かったが、作品の刻字は彫が深く、何時も秀作ばかりな割には、価格は材料代に毛が生えた程度のリーズナブルな印象だった。

市内のギャラリーで友人の欅工房さんの展示会で壁の空きスペースに刻字の展示販売を拝見する機会があった。本当に真面目な作品達を拝見して、もしも御指導をいただけるなら、自宅の表札位は作れる様になりたいねぇ~?と欅工房さんとも話していたら、3~5人の人が集まるなら、微々たる月謝で教えてくれるとの連絡を頂いたので、物好き夢想庵、大喜びで刻字に挑戦する事と成ったのである。 夕方、欅工房に立寄ると刻字の師匠になるの予定の千葉周平さんがおられて、お話しする事が出来た。地元での先日の展示会のお話しなどしながら、刻字の話も伺った。この40数年に渡り、彫刻や刻字をしてきた方で温厚で優しいお爺さんの雰囲気の方だった。今まで多くの作品を寺社等に奉納してきた様で、私の様な素人が習うもおこがましい様な気もしたが、欅工房さんが親切に誘ってくれたので、6月の8日から毎週日曜日に習う事になった。

6月8日初日。9時過ぎから刻字についてのお話しを聞いて、先生が用意した題材を見て自分で彫りたい字を決めて、型紙を板に張り付け作業開始。習う人達も比較的木工作業に精通している方達だから仕事も早い!何よりも、先生がもったいぶらずに、作業を支持するし、彫り方の要所を的確に実演する。が応援し過ぎない本当に、巧みな指導だ。先生の手助けもあり、午後3時には大方の荒彫りが終わり、仕上げは、次回までの宿題と成った。来週は先生が決めてくれた雅号と落款を彫って、板の着色をして次回は箔の張り付けと成るようだ?

私の場合、幸いにもノミや鉋、木槌などは持っていたので、ノミを一本買うだけで、新しい趣味に取り掛かれる事になった。木が好きで、かなりの堅木を倉庫に抱えて居るので、眠っていた材料達も、形を変えて新しく作品として生まれ変わる日も近いかも知れない?

先生が、無一物と合掌を彫ろうと用意した桑の板をみて、勿体無い材料だな~!?題材は先生が用意してくれた物なのだから、問題は私の腕が上等な桑の板に彫るだけのレベルで無いと言うことなのかもしれない(笑)

このHPの来られる方達や掲示板の遊びに来られる方達は、達人ばかりで、刻字を見て書体まで薀蓄を書いてくれますが、私の場合は、書を習っているのではなく、彫る事を習っていますので、書の事を書かれても返答のしようがありません〔笑〕しかし、書がかけて彫れれば最高ですね~!書く事も彫る事も実に奥が深い様に思いねぇ~。
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