美濃屋「阿部家」

この家の建築時において確実に宿場の名主であったことが構造からも伺える。原形で桁行「奥行」13.5間、梁行「間口」6間 建坪約80坪、棟高22尺「7M」は他の民家とは別格で特権的な規模である。
名主阿部家、制作前は大きいだけで魅力を感じない家だったが、実際に図面を書き、制作してみると、この家の凄さを感じる事が出来た。間口、奥行、軒高を低め他の家並みとは別格だった。
街道筋に面する廊下も他の家は三尺に対して1軒の幅があり、その廊下はIやL字型の廊下が多い中、阿部家コの字で廊下を配している。
当時は田型の四間取りが主流で有ったが、コの字に廊下を配する事で、どの部屋も通らずに囲炉裏の部屋に行ける。
流石に名主の家である。

床の間も本床で天井も高く、やはり大きさ、格式でも大内宿ナンバー1の家だと感じた。
現在の阿部家は、4間取りの内部は昔のままだが、街道筋にはサッシが入り、戸袋も外されて居るので、70年代の写真と報告書から制作した。
奥さんが一人で、廊下を利用して地場の土人形をメインにお土産屋さんをしているが、やはり地元の名士の家系である。
作品をお持ちしてお見せした時も、額装した写真をプレゼントした時も必ず心づくしのお土産を女房や孫に手渡してくれた。
阿部さんの奥さんに、やはり美濃屋さんは、大内では別格ですね。
もっと、この家の良さを皆さんに、知って貰いたいと話したら、一人で商売してるから、分かる人にだけ、分かって貰えば良いと話して居たのが印象的だった。 大きさも造りも、大内に現存する古民家の中では格式、造り、大きさも一番の家である。

軒の茅屋根の厚みを見ただけで風格が伝わる。
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