古民家とは?

「古民家」という言葉、を最近耳にする機会も増えてきた。「古民家を再生して憧れの田舎暮らし!」なんて特集の雑誌も書店で多く見かけるし、古民風の家を建築したり、古民家を専門の物件として扱い、販売賃貸、仲介する不動産の業者も増えてきました。 また、古民家を利用した宿泊施設や宿に泊まる、農家民泊や宿泊、何だかちょっとノスタルジックな気分になりますよね。日本人には懐かしい風景や雰囲気を与えてくれる、憧れの古民家。その古民家の見方が、ちょっとだけ詳しくなったら、きっと住んでみたくなったり、泊まってみたくなったり楽しくなるのではないでしょうか。

「古民家とは何ぞや?」

古民家というのは、古い家の事を指すのだろうな~と容易に想像できますが、はたして?どんな建築物を「古民家」と呼ぶのでしょうか?現在、「古民家」にはっきりとした定義は無いようです。強いていうなら、「国の文化財登録制度」、そこに登録する事が出来る建造物は築後50年以上経過した建築物が対象になっているよ言う事くらいでしょうか?

古民家を専門的に扱う不動産業者や、古民家再生を行う業者達の間でそれぞれ少しずつその定義が違うようだが、築五十年~百年以上の建築に民家を「古民家」と呼んで良いのではないだろうかと思う。数十年から数百年もの間、無言のまま家族を見つめてきた民家、家族構成や生活様式の変化により手を加えられて改造され生きてきた民家。素敵ですね~! また、古民家は家全体を再生して建て直す事もあるが、古民家を解体したり、我が自宅の様に古材を再使用して建てられた古民家風の建築や構造をしたものも「古民家再生」等とおこがましい呼び方をすることもある。

「古民家にもタイプがあるの?」

古民家には、農村(かやぶき、板葺き、石葺き)民家・町屋(都市型民家、町屋建築)民家・庄屋屋敷・武家屋敷などがある。それぞれ、その民家に暮らしていた、人達の生活習慣や息使いを感じられる味わいのあるものばかりです。古民家自体貴重な事は勿論だが、建物や蔵のなかにある梁(ハリ)や箪笥(タンス)、調度品、生活用品、雑器、農業機器なども重要な文化財であると言える。

「古民家の屋根?」

古民家の魅力の一つが、屋根です。古民家に使われている屋根は、かやぶき屋根のイメージが大きいですが、かやぶきの中にもススキ、葦、稲藁、麦わら等で葺きあげた物が多いが、その土地で豊富に採れて屋根材に適している杉皮、桧皮、等を茅の間に差し込む虎葺きなるものや麻や笹を使った物まで色々あります。また、かやぶきの上にトタンを被せた物や元々はかやぶきだった屋根を葺き替えて作られた、瓦屋根・トタン屋根・石瓦〔スレート瓦〕・などがあります。 「古民家に使われている木材はどんな木?」

古民家に使われている木材は、欅(ケヤキ)、栗(クリ)、檜・桧(ヒノキ)杉(スギ)松(マツ)などです。古民家の、欅は大黒柱などによく使われていて、囲炉裏の炉縁には桜材(サクラザイ)が使われる事が多い。釜戸(カマド)やクド、囲炉裏(イロリ)などの煙でじっくり燻された柱や梁は大変味のある色になっていて、その色や艶も古民家の持つ魅力の一つです。この、古民家に使われている、欅、檜、栗等は木材としては大変強い物で、雨に濡らさなければ、強度は二百年~三百年は変わらないと言われる。 かやぶきの民家は、一般的に、古い時代の物ほど柱が細く、仕上がりがチョーナ仕上げ荒削りです。手鉋の普及により、現代建築の様に柱を綺麗に仕上げる事が出来る様に成ったと言われる。
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